秋は行楽や遠足などのお出かけで、子どもたちが電車やバス等の公共交通機関を使う機会も増える時期。
今回は、子どもたちと電車やバスを使ってお出かけする際に、
● 私たち子育て世代のパパママが気をつけなければいけないこと
● 子どもたち自身が学んでいかなければならないこと
についてお話ししたいと思います。
子どもといえども1人の人間!権利があれば義務もある!?
電車やバスでお出かけする体験は、子どもたちにとって非常に貴重なものです。
マイカーでの外出とは違い、電車やバスの車内は公共の場。
たとえ未成年の子どもであっても、守らなければならないルールがあるのは当然です。
意外に思うかもしれませんが、日本人ほど規則にうるさくなさそうな欧米人の子どもたちの方が、公共の場では、親からきつく指導されていたりするものです。
まずは、電車やバスに乗る前に確認したい基本的なルールやマナーについて、もう一度おさらいしておきましょう!
① 駅のホームや車内では、大きな声を出したり、走り回ったりしない
遠足やお出かけなどで電車などを利用する際、子どもたちはついつい興奮状態になってしまい、
● 声は大きめ
● 落ち着きがない
という普段とはまったく違う心理状況に陥ってしまいます。
特に、集団で行動するときは要注意。
「赤信号 みんなで渡れば 怖くない」
の標語ではありませんが、子ども同士で刺激し合い、ハイテンションが続いてしまうこともよくあります。
幼稚園や保育園、就学前の小さな子どもたちならいざ知らず、今さら、小学生の子どもたちに
「静かにしなさい!」
というのもおかしな気がしますが、ここはもう一度、しっかりと確認しておきたいポイント。
● 車内では、静かにする
● 車内や駅のホームで走り回らない
● 広がりすぎたり、床にしゃがみ込んだりするのも迷惑になる
といった基本事項を親子で再確認しておきましょう。
② 整列乗車をする
先日、JR大阪駅で電車に乗ろうと整列していたところ、非常に悲しい出来事がありました。
夕方の少し混み合う時間帯で、下の娘・5歳と一緒に乗客の列に並んでいたときのこと。
扉が開くやいなや、後ろから
「早く席を取って!」
という女性の声が聞こえてきました。
すると、友達同士でしょうか、3,4人の子どもたちが整列乗車しようとしている私たちを押しのけて、電車の中へと飛び込み、7人ほど座ることができる長いシートを子どもたちの体と荷物で占領してしまいました。
呆気にとられている私たちの横を後から乗り込んできた母親たちが、
「よくやった!」
と言いながら腰掛けています。
そのお母さんたちもたくさん荷物を持っていてきっと疲れていたのでしょうが、とても悲しく、また同じ母親として恥ずかしい気持ちになってしまいました。
整列乗車は、席の問題もありますが、乗降の際の安全確保の意味もあります。
実際に私の娘も、ホームと電車の間が離れていたため、大きく足を開いて乗り込もうとしていたところに、子どもたちが勢いよく駆け込んできたため、少しよろけてヒヤッとし、思わず抱きかかえるようにしながら乗車しました。
小さな子どもやお年寄りも一緒に利用する電車やバスなどの公共機関。
やはり、整列乗車という最低限のマナーは守って欲しいものだと痛感した出来事でした。
子どもたちには
● 電車やバスは整列して待つ
● 到着し扉が開いたら、左右にわかれ、扉の前を大きく開け、降りる人を先に通す
● 乗り込むときも押し合わない
というルールをしっかりと教えておきたいところですね。
③ 席を譲る
いくら子どもとはいえども、小学校に入ったら、
席を譲る
という素敵なマナーも身につけておきたいもの。
特にどこかに出かけた帰り道などは、子どもたちも疲れていて、席に座りたくなる場合も多いですが、いつまでも甘やかしてしまうのは考えものです。
席があまり空いていない場合は、
座らず、その席を必要としている人に譲る
ということを事前によく言い聞かせておきましょう。
よく小学生の子どもを座らせ、自分たちは立っているというママ・パパやおじいちゃん・おばあちゃんを見かけることもあります。
● 背の低い子どもたちが立っていると、息苦しくなってしまう
● 座っている方が、他の乗客の邪魔にならない
など、色々と事情はあるかと思いますが、やはり
年長者である親や祖父母に席を譲るべきである
という原則は説明しておく必要があります。
その上で、どうしても子どもたちが座るというのなら、
親しき仲にも礼儀あり
ということで、
● お礼をいう
● お詫びをいう
という当然の声かけを行った上で座るように指導しましょう。
そんな小さな心がけが、子どもたちのマナーの礎となっていくのです。
また、赤ちゃんや就学前の子どもたちを連れたママ・パパは席を譲ってもらう機会も多くあるはずです。
その場合も、当然の権利として甘えるのではなく、やはりきちんとお礼を述べた上で、座るようにしましょう。
もし可能な年齢であれば、子どもにも「ありがとうございます」の一言を伝えるように促します。
そして、
大きくなったら、今度は譲る人になるように…
という「恩返し」ならぬ「恩送り」の考え方も教えておきたいポイントです。
いかがでしょうか?
大きくなれば、毎日のように利用する人も多い公共交通機関。
小さい頃から、マナーやルールを守るという意識をしっかりと子どもたちに植えつけておきたいものですよね。
電車やバスを利用することで、机の上では学ぶことができない「社会性」を子どもたちに伝えていきましょう!
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