【マインド編】「中学受験は一生の財産」——合格の本当の意味を、20年かけて確信した理由

「逃げる力」は「挑む力」――誘惑を断つための「戦略的な勇気」の育て方

こんにちは、教育アドバイザーの梨紗です。

「合格することが、どうして大事なのでしょう?」

毎年、担当する生徒さんたちにこう聞くと、たいてい次の2つの答えが返ってきます。

「憧れの学校に行けるから」

「将来の夢に近づけるから」

……そう、その通り!どれも正解です。

梨紗先生

でも、私が20年間、たくさんの受験生とその親御さんに寄り添う中で、ずっと大切にしてきた答えは、少し違います。

どうして、こんなに苦しい思いをしてまで、受験勉強を続けるのか……。

今日は、ほんの少しだけ、親子で考えてみませんか!?

目次

がんばったら、成果が出る。その体験が、すべての始まり

合格への道は、遠くけわしいもの。

やりたいことを我慢しなければならない日もある。「もうイヤだ、やめたい」と叫びたくなる夜もある。

友達が公園で遊んでいる声を聞きながら、机に向かう午後。
夜遅く、泣きながら問題を解いた日。
「もう無理」と不貞寝し、それでも、もう一度立ち上がり、机に向かった朝。

そう、そんな一日一日こそが、すでにもう大切な「宝物」ですよね。

そして、その結果として……。

小さな背中を丸め、肩をふるわせ、歯を食いしばって前に進んだ子どもにだけ、合格の喜びはやってくるのです!

さらに——ここが大事なところです——一度そうやってがんばれた人は、また必ずがんばれる。

大学入試でも。社会人になっても。親になっても。

「がんばったら成果が出る」という体験を、小学生のうちに本物として知っている。それが、中学受験が「一生の財産」になる理由だと、私は思っています。

「あのとき、あんなに苦しかったけど、自分は乗り越えられた」

「がんばったら、景色が変わるんだ!」

梨紗先生

この感覚を、小学生という心の純粋な時期「本物の体験」として骨の髄まで知っていること。これこそが、中学受験が、単なる「学歴」を超えて「一生の財産」になる意義なのだと、私は信じて疑いません。

そしてもう一つ、付け加えたいことがあります。

今、お子さんに伴走しながら、一緒に歯を食いしばっているお母さん。あなた自身のその努力も、また一生の財産になります。

「あのとき、私もあの子と一緒にがんばった」

——いつか子どもが手を離れたとき、その記憶が、これからのあなた自身を支えてくれる。

そんな日が、きっとやってきます!

最難関校の校長先生の言葉で、「信念」が「確信」に変わった日

正直に言うと、私は20年間ずっとそう信じてきました。

でも、心のどこかでは、「これは教育者としての理想論なのではないか」「私がそう信じたいだけなのではないか」——そんな迷いもありました。

ところが、あるとき、京大関連の仕事で、関西御三家と言われる最難関中学校の校長先生(当時は教頭先生でした)にお話を聞く機会がありました。「なぜ貴校からは、毎年たくさんの京大合格者が出るのですか?」と尋ねた私への答えが、今も忘れられません。

「中学受験で最難関と言われる我が校に入るため、小さな心と身体で、あらゆることを我慢して入学してきた子どもたちなんです。途中、少しサボっていても、また6年後、もう一度、自然と『高みに向かいたい』と思い、歯を食いしばって頑張る力を持っているんですよ」

——やっぱり、そうだったんだ。

20年間、信じ続けてきたことが、静かに、でも確かに、裏付けられた瞬間でした。

サボり虫を退治し、誘惑から逃げる。その先にあるもの

前回までの記事で、内側の誘惑(サボり虫)外側の誘惑(やさしい誘惑) への対処法をお伝えしました。

でも、それらのメソッドは、実は手段に過ぎません。

その先にあるのは——「自分はがんばれる人間だ」という、一生ものの自信です。

受験が終われば、参考書は手放します。覚えた知識も少しずつ薄れるかもしれません。でも、歯を食いしばった記憶は、消えません。困難に出会うたび、「あのとき乗り越えられた」という記憶が、何度でも何度でも、子どもたちの背中を強く前へと押してくれるのです。

中学受験の本当の目的は、偏差値を上げることでも、有名な学校に入学することでもありません。

「自分は頑張れる人間だ」という、生涯、誰からも傷つけられない大きな自信をその小さな胸に刻み込むことです。

それが、中学受験が単なる「合否」ではなく、一生の財産になる理由なのです。

まとめ:我が子に「一生もののギフト」を贈ろう!

今、お子さんがどんな状況にいても大丈夫。その子の中には、必ず“がんばれる力の芽”が眠っています。

でも、実はとても恐ろしいことに、アプローチの仕方を間違えてしまうと、

「お母さんは勉強しろと怒ってばかり」
「私のことを信用してくれていないのかな」
「〇〇ちゃんのようにはなれない」
「どうせ自分はバカだから……」

と、「財産」になるどころか、中学受験が親子にとって一生の「トラウマ」になってしまうことも。

梨紗先生

卒業の春を笑って迎えられるように、親子が対立し合うのではなく、タッグを組んで、「サボり虫」と「優しい誘惑」から逃げ出し、受験に向かって、一緒に挑んでいくことが大切なのですね。

百人一首の中にある藤原清輔朝臣の歌をご存じでしょうか?

そんな“時間が経ってから分かる財産”を、900年前の歌人もこう詠んでいます。

ながらへば またこの頃や しのばれむ
憂しと見し世ぞ 今は恋しき

生きている限り、子どもたちにも、また辛い時期はやってくるはず。そのとき、私たち親がそばにいられるとは限りません。

けれども、そんなとき、「あのときも乗り越えられたのだから、今度も大丈夫!」と思える強い心を育んでいくことは、今、一緒にできるはず!

そんな素敵な一生もののギフトを子どもたちに贈るのが、中学受験の本当の意味なのではないでしょうか。

もし今、少しでも胸がざわついたら、それはあなたが「お子さんを大切に思っている証拠」です。「うちの子はどうなんだろう…」そんな小さな不安が浮かんだら、いつでもLINEで話してくださいね。今のお子さんの状況を聞きながら、一緒に整理していきましょう。

LINEで相談する →

この記事は、kosodate.funの連載「50日間の逆転ストーリー」第13話と連動しています。みみちゃんが実際に誘惑から逃げ続けた50日間のリアルは、こちらからお読みいただけます。

物語はこちらから →

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